2008年4月16日水曜日

変形性頸椎症からくる肩の痛み

首の年齢的衰えで、頸椎の椎間板や関節の変形した病気が「変形性頸椎症」です。
脊椎の変形で骨の表面に棘のような突起ができますが、この棘(骨棘)が脊椎の背中側にできると、脊髄や神経根と血管が圧迫刺激を受けます。
骨棘が小さければ圧迫刺激も弱いので、肩がこるといった程度です。
病状が進むと、首や肩の痛みや痺れ、脱力感を感じるようになり、後頭部に痛みが発生します。
また、脊椎動脈を圧迫すると血の巡りが悪くなり、肩こりどころでなく、脳への栄養補給に差し障ると、脳が貧血症となり目眩が起きます。
さらに病状が進行すると、巨大化した骨棘が脊髄を圧迫刺激するようになり、下肢の歩行障害、腱反射亢進などが現れ、便秘、排尿障害の様な膀胱・直腸の障害を引き起こします。
治療は保存療法が中心となり、薬物療法としては非ステロイド性消炎剤が有効です。
理学療法は温熱、頸椎牽引、低周波、レーザー治療などがあります。
首と肩の筋肉の緊張を和らげることが不可欠です。